日々の事 26.03.20
2026.03.21
伊勢原:Aさん邸



バックデザイン・製作や
テキスタイル提案を生業とする
ご夫婦の工房と住まいとわんこの家。
服飾デザイン側で
そこまでやる必要ないでしょという
機材を持ち、外注にするような部分も
自分たちでこなしていく。
住宅建築の設計施工を
生業とする僕らと同じで、
おそらくだけど
辿り着いてみたら自ずと
この形になったのだと思うが
世間でいうところの
ホワイトカラーとブルーカラーの
の混在のような働き方で
同じ匂いのする方々。
準防火地域内のため、
各所に防火仕様が求められ、
自由に窓の大きさや壁材が
採用できず、かなりのデザイン
の制限が出るなか
延焼ラインを逃れた
部分で何を目指し、
どこを逃がしてどこを
あきらめるかのような
配置計画を何度も錯誤し、
一つの家の中で
工房と日々の暮らしの関係性、
暮らしと夫婦の距離感、
非日常と日常、
予算の掛け所と抜き所、
様々な有り方を話し合い、
ようやく形となった
気がします。

太陽光の恩恵を期待できる方角は、
現代の家の在り方である、日射取得と遮蔽を
明確に分けて取り入れた成りをしています。
風の入口と出口のため、
視線の抜けのため、
日射取得と遮蔽のため
一つの窓に明確な理由を
入れて、窓の配置、開き方、
大きさなど提案し、
屋根の形状や軒の出なども
この仕事生業側の提案をさせて
もらい、採用してもらってます。

南側中間領域(屋根とフェンスで囲われた外)
では、日本家屋然とした軒の深さで
しっかり雨風とプライバシーを確保し、
最近の9月10月の太陽高度が低くなる時期
にも拘わらず、35度超える猛暑の日の西日も
防げる仕様にしています。
(軒90cmの庇だともはや防げない)

内部使用の打合せサンプル
針葉樹(杉・パイン)の床材に
黒を塗布し、漆喰の艶消しの
白を合わせた質感、石の質感など
教会建築と日々の暮らしが
合わさったような素材感を
目指しながら打合せを
進めていきます。
大さん橋
昨日、所用で初めて
大さん橋に。
祝日で車を停めるところが
無かったので、致し方がなく
だったけど、建築に!。


規模と曲線と柱・梁がない
構造と。いやすごいわ。
デッキ材(イペ材)が三次元曲線に
貼られていて、これの下の下地は
どう組まれて曲線になっているのか、
点検がどのようにできるように
なっているのか、おそらく
ホワイトカラーの人々は
気にしないであろう、
ブルーカラーの視点で
も見てしまいます。
永遠とも思える作業に
施工側の苦労が目に見えて
敬意しかない。
内部の動線も重層的で
レイヤーが変わっていく
動線が面白くて。
歩き回ってしまった。
知ってたけど見ると
もうすごい建築でした。
ホワイトカラーと
ブルーカラー
施主から言われて意識した
言葉たち。
なんか今ブログだと
対比したけど、両者は基本
共存できると思ってます。
両者が寄り添わなければ
成立しないことが多々あって
どっちかがどっちかの主張を、
意地の張り合いを、プライドを
振りかざすみたいなことをすると
すぐに喧嘩になる。
ホワイトカラーの一部の人々
(コンサルみたいな)で表層的
すぎてクソなやつも多すぎるのも
この問題の原点の一つ。
(楽に金稼ごうとする)
だからいつも思います。
両方やれればよい場面では
両方一人の人がやればいいじゃんって。
建築の場合、
施工までやると
奇をてらったことや
挑戦的なことをやれなくなる。
(予算や耐久性が見えるため)
おそらく上記の
大さん橋は、設計施工では
出来ない事例。
本気のホワイトとブルーの
ぶつかり合いのモノづくりは
超絶いいものができる。
でも、両方できる領域で仕事
してるなら、両方を学べば
両方の立場で物事が分かり、
現実的な落としどころで
作ることに集中できるのです。
今までの時代は
ホワイトカラーが作り、
偉そうにしてたのですが、
AIで取って変わり、もう
ブルーカラーの時代がそこまで
と言われてます。
でも、ホワイトカラーが
優秀すぎて、言われたことしか
出来ないブルーカラーも
沢山います。
お互い様なんです、結局。
きっと重宝されるのは
現場の理屈を設計にフィードバック
できる「考えられるブルーカラー」
本来、こんなこと
分けなくてもいいのだけれど
私が好きな人たちはみな
自ら手を練り、手を動かす
考えられるブルーカラーの人。
行き着くと
たどり着くんだと思います。
これからも
考えられるブルーカラーの
人々と共に。
