日々の事 25.11.30
2025.12.01
仮称 新町の家
週末での施主検査をひとまず
終えて、週末のOPENHOUSEに
向けて残る工事を進めていきます。
本来、施主検査(施主確認)の
際には、工事内容で思慮しうることを
終えて、承認図面上の認識の齟齬
がないか、実際の建築上の思い違い
がないかを確認する場。
職人さん側の不幸もあり、
なかなか思うようには進んで
いない状況の中だけど、
そんな中だけど明らかな
引き渡しまでには終われば良い
という施工側の甘えも存在し、
今一度、会社として、施主の
期待や施主の任を受けて
生業としての建築の請負があること、
再認識して自分なりの帯を
締め直す良い機会となりました。
仕上がりとしては、
いつものかすがいの仕様とは
少し違う、北欧テイストもある
内観。

娘ちゃんがダウンリビングの
段差をうまく使って
TV台としてくれています。
床はオークの高騰が著しく、品質も
下がっているため、今回は栗の床材。
かすがいで用いるのは初めてでしたが
悪くない。
むしろ、オークほど
欧州でワイルドな感じもせず、
どこかで日本を感じる。
色見も木目も嫌な感じがせず
オークほど金額も高くない。
なんだか、かすがいのBASIC
になっていきそうな気がしています。
鉄骨階段も鉄骨を用いることの
最大のメリット、華奢な存在感は
有りつつ、強度も担保し、
デメリットの鉄の冷たさを補完する
木製の手摺。
合わせ技ですが、うまく仕上がった
と思っています。

天井はヘムロック(栂)の羽目板。
将来的に木材の焼けで黄色く出て
しまいがちな栂材。
この黄色が少し
今回のテイストに合わず、
チープな印象を与えてしまうため
それを想像したらすごい嫌だった
ので、今回は栂に白い自然素材塗装
を薄く一回塗りをして、木目が出るけど
白くすこしくすんだ様な印象にして、
かつ焼けが出ずらいようにしています。
椅子は、私が大好きな椅子、
カイ・クリスチャンセンのNO.42。
施主が、お奨めを聞いてくれたので
迷わずに進言。
高いのに買ってくれました。
うれし。

この物件の造作キッチンは、白のポリ面材に
タモの引手を合わせて、清潔感はあるけれど
白のデメリットの清潔の強迫観念を
ごり押ししない程度の造作感の
ある仕上がりになったと思う。
これから造作ソファもあり、
丸テーブルの造作もあり、
椅子も置かれて、照明もつけたとき
どんな化学反応が起きるか、
今から楽しみでしょうーがない。
若き施主の思いが詰まった家。
12月中旬、
ちゃんとお引渡しをしたいです。
午後の時間帯、わずかに空きがあります。
お時間あれば。


仮称 町田:小川の家
見事な秋晴れの中、地鎮祭。
導きの神、猿田彦神社さんに
お願いし、滞りなく。

工期約、7か月から8か月に及ぶ
三世代住宅。

冷静に俯瞰すると
建物の大きさに最初から
やられてます。。。。
親御さん宅は、二度目の注文住宅
のため、その経験値を踏まえての
贅肉をそぎ落とした要望の上、
元々の建築を見る素養を生かし
コンパクトながら普遍的な
美しさが共存する猫と住まう家。
息子さん宅は、ギターの
制作を行うご主人専用の
工房付きの家。
そこに、建築側の
目線をなぜか合わせ持つ夫婦
の感覚が入り、詳細打合せは
毎回4時間は当たり前。
気が付けば思慮しすぎて
糖分足りず、糖分タイムを
各々で設けるレベル。
打合せ中、何度この二人
に、えっその感覚持ってるの?
って思わされたか。
弊社の新築のショールームに
いらっしゃっての
打合せ中も、私が誰にも言ってない
けどこの照明失敗したなを見事
初見で言い当てた時にはまじで
この人何者って心でつぶやきました。
建物が大きいので、
大味にならないように、
一点豪華主義にならないように、
建物の耐震バランスが崩れないように、
コントロールだけさせてもらって
ようやく承認図面作成、
地鎮祭のタイミングです。
また一つ、気合を入れ直す
物件が一つ。
私たちにやれること、
出来ることを、果たします。
