日々の事 25.10.31
2025.10.31
横浜某所:マンションリノベーション
春から手掛けていた
マンションリノベーションがひとまず
お引越し頂けるところまで。
このマンション、驚くことなかれ
延床面積、約134㎡(40坪)。
まあそもそも大きいし、
元々の作りがゆったりとしていて、
周囲が共有部のテラスで囲まれているため
窓も戸建て並みに有って、陽光も充分、
通風も抜群な環境。
お施主さんは、アメリカの大学で
建築の教鞭をとっていたが、
祖国の文化的な側面、変容で
日本に安住の
終の棲家を求めた。
奥様も、デザインに秀でており、
我々とも建築共有言語をお持ちで
ご主人のまるで絵を描くように
発せられる独特の感覚からの
言葉たちを拾い、それを繋げて
我々への日本語への
通訳、意訳をしながら
打合せして下さった。
ご主人のデザインの権化のような
部分から感覚から出てくる
ネイティブな言葉を
長年連れ添う夫婦の共有感覚も
きっとあるのであろう、
別の言語に変換して
他者に理解できるよう
言葉を繋げて伝える、奥様の
特殊能力と思われる手法に
驚きっぱなし。
心からリスペクトです。
(心からお疲れ様でございました)
しかし、
ご主人もやはりデザイナーではなく、
建築家、建築技術者。
握りやすさや使い勝手、
実用性を重んじる。
日本語に置き換えると
「用の美」。
私たちを選んでくれた
要因は、この実用性を
伴うデザインを大事にしている
部分が住まい手と作り手両方に
共通感覚としてあった
のだと思っている。

上の写真は造作家具。
引手を見てほしい。
一見、無骨に見えるが、
ところがどっこい、非常に
握りやすいのです。
指の力が弱くなる年配の
方でも十分な
握りやすいので、その
無骨さが愛らしくもなる。
ご主人のデザインセンス。

リビング入口 ガラスの框戸から
リビングを望む。

和室。
右側の障子は既存利用。
桟を抜き、幾何学に。

昔から行っている
私たちらしい
リノベーションらしい
行い。
和室からリビングを望む。
間仕切り障子は太鼓張り。


キッチンからテラス側を望む。
天窓のような天井の埋め込み照明も
造作している。
あまりにもやることが
過多すぎて、工期ギリギリ
まで工事をしていました。
これからお引越し、
荷物を入れていくことで
見えてくる部分もあるであろう。
これから、施主の選んだ
照明やモノがたくさん。
どのような
変容を見せてくれるのか。
まだ残工事が残っているので
ひとまずそれを終わらせます。
でも、ほっと一息、一区切り。

