建物外観。 旗竿敷地から建物を望む。 緩やかにアプローチの大谷石、 木製フェンスを曲げて玄関側に 誘うように計画している。 土色の白洲そとん壁と焼杉の色味によって鎌倉らしい落ち着きのある外観となった。

プローチから玄関を望む。 玄関にかかる下屋根は、 準防火地域ながら、通気箇所・ 木材厚みの調整により、屋根垂木を現し仕上げとしている。

玄関からアプローチ側を望む。 玄関は防火のオーク材木製玄関ドアを採用。軒の深さや素材感、 土間の洗い出し仕上げが 日本人の琴線に触れるような 落ち着きを与えている。

玄関ホールから玄関側を望む。 ベンチや鍵を置ける小さな棚の 設えが玄関に実用性と機能性を与える。 壁と天井の米松羽目板のラインをそろえることで整然とした印象と品格を与えている。

玄関ホールからリビングを望む。 リビングと玄関を繋げる 建具は造作のガラス框戸。 この目線の抜けが玄関側の広がり、目線の抜け、玄関ホール側へ 間接光を届ける。右手のルーバー扉はリビング収納・ﾊﾟﾝﾄﾘｰへの入り口。裏動線としてキッチンに繋がる回遊動線となっている。 空気も人も澱むことがなく、 実用的にも利便性の高い動線。

リビング一画を望む。 自然とすっと座りたくなるこの家の居場所の一つ。 防火仕様の木製窓を介在し、 繋がるウッドデッキ内も 2.2mの木製フェンスで囲まれ 座ったときには隣家の二階からの 目線も防ぐことができ、完全な プライベート空間として使える。 庇のお陰で雨すらぬれずに 目線を気にすることなく 楽しめるこの中間領域は 理由なく気持ちの良い場所。 このような場所がある暮らしは 本当に豊かだと思う。

２F書斎から１Fリビングを望む。 リビング一部上は吹き抜けとなり、冬場、貴重な太陽からの恵みを南面・東面から得る。 左の障子を開けると 子供室とも繋がり、 コミュニケーション、 階同士の通風口としても 役に立つ仕組み。

ダイニング全景。 窓の樹脂感を軽減するため 造作の木製網戸を用いて、 体裁を整えている。 敷地形状に合わせて 階段を斜めに設置しているため 視覚的に良い意味での ノイズが有るように思う。

LDK全景。 ｷｯﾁﾝ・ﾀﾞｲﾆﾝｸﾞ・ﾘﾋﾞﾝｸﾞが 心地よい距離感で繋がる。 ｷｯﾁﾝのｾﾝﾀｰﾃｰﾌﾞﾙでは 配膳台・キッチン収納を兼ねるが ﾊｲｽﾂｰﾙを用いて 簡単な食事がとれるように していく。

階段下の造作ソファベンチ。 当初はワークスペースの 予定だったが、施主の要望で 打ち合わせ中に造作ソファへ。 北側の光が優しく届き、 微睡む居場所として、本読みスペースとしておこもり感があるこの空間は、自然とすっと座りたくなる居場所。 施主もお気に入りの居場所の一つ。

ｷｯﾁﾝ全景。 マンガシロ・レッドオークの 無垢ハギ板の組み合わせ。 小さく可愛らしい白タイルが 繊細さとキッチンらしい清潔感 を生んでいる。

この場所にキッチンを据えて、 北側を望むこの窓を付けることから設計を始めた。 鎌倉らしい借景を望める場所。

階段上の吹き抜け窓を望む。 東側からの朝日が入る階段上から 入り、一階に関節光を届ける。 左手には書斎へ繋がる障子が有り、そこから清掃も出来、 二階への通風口にもなっている。

在宅もあるご主人の書斎全景。 ラワンベニヤ仕上げ。 リビング・吹き抜けとも 障子で繋がり、個室ではあるが 各所を繋げるパイプ役になっている居場所。

主寝室全景。 当初から畳の部屋のご要望を 小上がりの畳の寝室とさせて 頂いた。 布団の上げ下げや寝ている間の 擦れ防止と清潔感ある他とは画す仕上げとして壁面をシナベニヤ貼り仕上げとしている。